ゴルフで腰痛に悩む50代男性:短期間での改善症例
年代/性別/職業
50代/男性
初診時の状態
患者様はゴルフ後に毎回動けなくなるほどの腰痛を訴えて来院。特に普段は問題なく過ごせるものの、ゴルフをプレイした後にのみ腰の痛みが激しく現れるという状態だった。
見立て/治療計画
体格が普通の方よりも良い患者様でしたので、ゴルフ中の繰り返しのスイング動作で腰に多大な負担がかかっていると推測し、腹横筋が弱い可能性が高いと疑った。
主訴部周辺を確認すると、左右回旋時に僅かな動作痛と圧痛があり、腰方形筋全体に強い張りと硬さが見られ、左右の腰椎下部から仙腸関節周辺の多裂筋に大きなトリガーポイントを触知した。
まずはこの筋肉の硬さを除去し、スイング動作についていける柔軟性が必要だと判断し、またインナーマッスルの動きの検査で腹横筋の動きがあまりにも良くないことが確認されたので腹横筋の強化も必須と判断した。腹横筋の機能改善を行うことで、スイング時にかかる腰への負担を極限まで減らすことを目指した。
施術内容/経過
週2回の来院とインナーマッスルを強化するために楽トレを実施。
施術初期段階では、腰方形筋や多裂筋のトリガーポイントにアプローチし、筋肉の柔軟性を取り戻すことに重点を置いた。並行して、腹横筋の強化トレーニングを導入し、患者様のインナーマッスルを鍛えることに努めた。
約2ヶ月から2ヶ月半ほどで患者様の腰痛は完全に消失。以前はゴルフの後や翌日に起き上がれないほどの痛みがあったのが、現在ではゴルフ後でも問題なく動けるようになり、患者様もその効果に大変喜ばれていた。
まとめ
今回のケースでは、ゴルフによる繰り返しのスイング動作が腰に大きな負担をかけていたため、筋肉の硬さを取り除くことと腹横筋の強化が効果的だった。腰方形筋と多裂筋の柔軟性を改善し、腹横筋を強化することで、スイング時の腰の負担を大幅に減らすことができた。
用語解説
・腹横筋: 腹部の深層筋で、体幹の安定性に重要な役割を果たします。腹横筋が弱いと腰痛が発生しやすくなる。
・腰方形筋: 腰の筋肉の一つで、体幹の動きや姿勢保持に関与します。硬くなると腰痛の原因。
・多裂筋: 脊柱を支える深層筋で、脊椎の安定に重要な役割を果たします。トリガーポイントができやすく、腰痛の原因。
・トリガーポイント: 筋肉内の特定の部位が硬結し、痛みを引き起こす点。圧痛や放散痛を伴うことがある。