右肩の痛みとインピンジメント症候群の改善:40代男性の治療体験

2024.09.03

患者プロフィール

  • 年代:40代
  • 性別:男性
  • 職業:デスクワーク

初診時の状態

右肩に痛みがあり、外転120°で痛みを感じる状態でした。初診時には痛みの原因が曖昧で特定されていませんでした。

検査と要因

初診時には、肩の可動域と筋力の評価を行いました。また、外転120°で痛みが出るため、インピンジメント症候群や五十肩の可能性を考慮しました。

  • 痛みの部位と動作:外転120°で痛みが強く、その他の動作でも痛みが現れることが確認されました。
  • 筋力テスト:棘上筋、小円筋、肩甲下筋の筋力テストを行い、筋力の低下と痛みが関連していることを確認。

見立て/治療計画

初診時の見立てでは、五十肩の症状に似ていると判断されましたが、後にインピンジメント症候群の可能性を考慮し施術を行う

  • 見立て
    • 五十肩様症状が見られるが、インピンジメント症候群が強く疑われる。
    • 肩関節周囲の筋肉の緊張と炎症が痛みの主要な要因と考えられる。
  • 治療計画
    • 楽トレ30回(棘下菱形筋セット)を含む治療計画を立て、筋力強化と可動域改善を目指す。

施術内容と経過

  • 施術内容
    • 1ヶ月目:右上腕二頭筋の緊張を取り除く
    • 2ヶ月目:運動療法で可動域改善を図る
    • 3ヶ月目以降:棘上筋、小円筋メインで緊張を緩め+右肩烏口上腕靭帯ストレッチを施行。
  • 経過
    • 1ヶ月目:痛みの軽減が見られず、初期の治療に効果が出なかったため、症状の再評価を実施。
    • 2ヶ月目:インピンジメント症候群の可能性を考慮し、治療内容を変更。治療後に若干の改善が見られる。
    • 3ヶ月目以降:治療内容を調整し、肩周りの筋肉のトレーニングを強化。可動域の改善と痛みの頻度の減少が見られる。

まとめ

 初診時の見立てが「五十肩」だったため、記載通りの治療を行っていましたが、変化が見られなかったため再評価を実施しました。症状がインピンジメント症候群に近いことが判明し、治療内容を変更してから症状が改善傾向にあります。現在も痛みは残るものの、可動域の改善や痛みの頻度の減少が見られ、患者自身も肩周りの筋肉のトレーニングを行っているため、改善が進んでいます。完全な痛みの解消にはまだ時間がかかりますが、引き続き治療を行いながら経過を見守っていきます。このケースは、痛みの原因を適切に見立て、治療計画を柔軟に変更することが重要。