姿勢改善で変形性膝関節症の痛みを緩和:70代女性の治療症例

2024.09.03

年代/性別/職業

70代/女性/飲食での立ち仕事

初診時の状態

変形性膝関節症による歩行時の痛みを訴えて来院。

職業柄、膝の曲げ伸ばしが多いため、動作時の痛みが顕著に出ており日常生活に支障をきたしていた。

見立て/治療計画

30年前に右足首を骨折しており、仕事の影響で左足に偏る動作が多くなり左膝に過剰な負担がかかっていた結果、左膝変形性関節症が進行。

右足に体重をかける癖がついて右骨盤が上がる姿勢になっていった。

左膝に痛みが出ているが故の代償動作で右膝にも症状が出始めているので痛みの改善をしつつ、まずはアライメントを改善を主軸に施術内容を構成。

臀筋群と下腿(ふくらはぎ)を強化し、腸腰筋がすぐに過緊張状態になることを課題として早期緩和を目指す。

施術内容/治療経過

膝周囲の筋緊張を下げることが優先なので手技療法を用いつつ、中臀筋トレーニングとハムストリングスのストレッチを簡易的に入れた施術内容で構成。

最初の1ヶ月は治療後はいいが歩行や膝の屈伸運動にてすぐに症状が戻るために大きな変化は見込めなかった。

2ヶ月経過頃から立ち上がりが楽になり、疲れにくさを実感するようになっていく。

施術者から見ても美っこを引くような歩き方が改善されたことや可動域が徐々に回復していることも見られた。

まとめ

再生医療も並行しているがなかなか痛みが取りきれない状態で患者さん本人が不安がかなり増していた状態だったところからスタート。

アライメント改善と筋力強化を中心に施術を組み立てることで緩和を図った。

本人も現在では改善されていていることを実感しているために今後も引き続き施術を行い、更に改善されるようにみていく

用語解説

・変形性膝関節症:膝関節内の軟骨がすり減って骨同士が直接擦れ合うことで腫れを引き起こす病気。

主に中高年に見られ、長期間の使用や加齢が原因。

症状が進行すると膝の動きが制限され、日常生活に支障をきたす。治療法には運動療法や薬物療法、重度の場合は手術などがある。

・膝関節周囲筋