左肩の可動域制限を克服:30代女性の治療体験
2024.09.03
患者プロフィール
- 年代:30代
- 性別:女性
- 職業:デスクワーク(座り仕事)
初診時の状態
左肩の可動域に制限があり、以下の動作で痛みを伴っていました:
- 外転角度:30°で痛み
- 屈曲角度:70°で痛み
- 伸展角度:15°で痛み
見立て/治療計画
- 姿勢タイプ:右閉じ台形型
- 検査結果:
- S:寝返りの影響
- O:左肩屈曲70°、外転30°、伸展15°
- A:左肩が上がっており、肩甲骨が上方回旋、肩が内旋している影響で筋緊張が高まり関節拘縮が起きている
- P:左肩後方の組織にアプローチして改善を目指す
施術内容と経過
- 施術内容:
- 左肩甲下筋、小円筋、小胸筋のリリース
- 外旋筋の等尺性収縮運動を3回実施
- 肩甲骨のモビリティ(下方回旋を重視)
- コッドマン体操の指導
- ゴムチューブを使用したエクスターナルローテーション
- ダンベルロウイング(肩甲骨内転位)
- 経過:
- 1ヶ月目:左肩の可動域が外転45°、屈曲90°、伸展25°まで改善。痛みの頻度と強度が約30%減少。
- 3ヶ月目:左肩の可動域が外転60°、屈曲120°、伸展35°まで改善。痛みの強度は50%以上減少し、日常生活での不快感が大幅に減少。
- 6ヶ月目:左肩の可動域が外転90°、屈曲150°、伸展45°まで改善し、痛みはほとんどなくなりました。肩の動きがスムーズになり、日常生活での支障がほとんどなくなりました。
まとめ
この事例から、デスクワークによる姿勢の悪化が肩の可動域に大きな影響を与えることが分かります。特に、肩甲骨の位置や筋肉の緊張が痛みや動作制限の原因となることが明らかです。左肩の後方組織へのアプローチと適切なエクササイズを通じて、可動域の改善と痛みの軽減が達成されました。今後は、運動を通じて筋力向上を図り、肩甲骨の動きを改善することで、さらに状態を良くしていく予定です。同様の症状に悩む方は、姿勢や筋肉の状態を見直し、適切な治療とエクササイズを取り入れることが重要です。