急性腰痛の改善:40代男性経営者の治療体験

2024.09.03

患者プロフィール

  • 年代:40代
  • 性別:男性
  • 職業:経営者

初診時の状態

急性腰痛の発症。洗面所で洋服を取ろうとしゃがみ前屈みをした際に痛みが誘発されました。立位前屈と立位後屈の両方で強い痛みがあり、立っているより座っている方が比較的楽な状態でした。

見立て/治療計画

  • 見立て
    • 原因の分析:患者さんは元々腰痛持ちであり、長時間のデスクワークやストレスが腰に負担をかけていることが考えられます。急にしゃがんだり前屈したりする動作で、既に負担がかかっていた腰にさらにストレスが加わり、急性腰痛を引き起こしたと推測されます。
    • 痛みの部位:腰の深部、特に仙腸関節や椎間板周辺に痛みが集中していることがわかりました。また、腸腰筋や大腿筋膜張筋、縫工筋の緊張も痛みの一因と考えられます。
    • 姿勢の影響:立位前屈と立位後屈の両方で痛みが強く、立っているより座っている方が楽な状態から、腰のアライメント(姿勢)が崩れていることが原因の一つであると判断されました。
    • 動作制限:特に後屈(後ろに反る動作)で可動域制限が強く、炎症と筋肉の緊張が大きな影響を与えていると見立てました。
  • 治療計画
    • 初期治療:炎症を抑え、痛みを緩和するための治療を優先。特に、仙腸関節や椎間板、腰の筋肉に対して調整を行い、緊張を和らげる。
    • 矯正治療:炎症が収まったタイミングで、腰の可動域を改善するための矯正を行う。
    • 継続的なケア:定期的に通院してもらい、腰の状態を維持し再発を防ぐためのケアを継続する。

施術内容と経過

  • 施術内容
    • 腰の調整:腰のバランスを整えるために調整を行いました。
    • 仙腸関節の調整:骨盤と背骨をつなぐ仙腸関節の動きを改善しました。
    • ディスクテクニック:椎間板に対する特別なテクニックを用いて調整を行いました。
    • 腸腰筋の緩和:腰の深部にある腸腰筋をほぐし、緊張を和らげました。
    • 大腿筋膜張筋と縫工筋の緩和:大腿部の筋肉をほぐし、腰の負担を軽減しました。
  • 経過
    • 初回施術後:痛みの評価(PS)が10から4-5まで低下。ただし、可動域制限があり、特に後屈が行いづらい状態。
    • 初診から4日連続の来院:炎症が過ぎ去ったタイミングで矯正を実施。矯正後、後屈時の可動域制限が緩和される。

まとめ

急性腰痛の治療において、症状の見極めと来院指導が重要です。特に急性期の患者さんには、可能な限り連続で来院してもらうことで、症状の経過を追いやすく、適切なタイミングでの治療が行えます。このケースでは、連続して治療を受けることで炎症が早期に収まり、矯正を行うことで腰の可動域が改善されました。急性腰痛の患者さんには、早期の治療と継続的なケアが重要であることが示されました。