既病歴がある高身長オペ看護師:腰痛改善症例

2024.09.03

年代/性別/職業

50代/男性/オペ看護師

身長180cm前後の痩せ型で1日7万歩歩くこともある。胸椎後弯が強く、長年腰の痛みに悩んでいた。

初診時の状態

​​初診時には、左下肢に力が入らず痺れがあり、階段の昇降ができない状態だった。

SLRテストは陽性で20°の時点で腰と左臀部外側に痛みを感じた。筋力検査を用いたテストでは力が入らないことも見受けられた。

MRIで7〜8年前にヘルニアの疑いがある診断を受け、さらに3年前には解離性イレウスの手術を受けた経歴があった

見立て/治療計画

患者の骨盤が通常時には右は前傾で左は後傾だったことから、両骨盤を後継させると疼痛緩和しているために筋肉の柔軟性の低下が問題と考えられた。また過去のイレウスの手術での腹部切開により腹筋群の低下も著しい。

更に職業のオペ看護師の職業が身長が高いのに対して常に低い姿勢で前屈みになっていることから胸椎の後弯を強め、腰を反り過ぎさせている可能性がありハムストリングスと四頭筋の弱化もみられた

施術内容/経過

背部までの治療を施し、呼吸調整を使い骨盤を調整を本来置いておきたい場所に促していく。

また特に弱化の強い、四頭筋のリセットトレーニングやハムストリングスのストレッチを施術での実施と自宅での指導でいれながら、痺れも顕著に出現していたこともあったので当グループの痺れ対応を行う

施術後は経過はとてもいいが直ぐに戻ることが多々見受けられたので週2回の来院を促す

1ヶ月経過した頃で症状が痛みレベルも半分のところまできているので引き続きみていき、3ヶ月入ったところで痛みや痺れが消失し、日常生活の動作もないことで週1回の来院に落とす。

それでも持続できたことにより改善が見受けられた

まとめ

初診時の問診で考えられるところを患者さんと照らし合わせたことで施術ペースは早かった。

高身長の中での仕事の姿勢制限もあったことから当グループの技術顧問に早期に介入をしていただき、歩行指導や自宅でできることなどのアドバイスがあったので早期改善がみられた

用語解説

・腰椎椎間板ヘルニア:腰の椎間板が変性し、内部の髄核が外側に飛び出すことで神経を圧迫し、腰痛や脚の痛み、しびれを引き起こす状態。多くの場合、長時間の座位や重いものを持ち上げる際に発症。治療には、休息、理学療法、痛み止めの薬、場合によっては手術が必要

・SLRテスト:脊椎や下肢の神経根の損傷や圧迫を診断するために使用される一般的な神経学的検査。患者は仰向けに寝ており、医師が患者の足を持ち上げ、膝を伸ばす。この動作により、腰椎から坐骨神経を通じて下肢に痛みやしびれが生じるかどうかが評価される。SLRテストは、腰椎ヘルニアや坐骨神経痛などの診断に役立つ。