頚椎ヘルニアによる首と腕の痺れの改善:40代男性の治療体験
患者プロフィール
- 年代:40代
- 性別:男性
- 職業:現場系
初診時の状態
C4-5頚椎ヘルニアによる首から腕にかけての痺れがあり、特に頸部筋を伸展したり右側屈した際に痺れが増強しました。また、右腕の筋力低下も見られました。
見立てと治療計画
ヘッドフォワードによる頚椎への負担が原因と考えられました。現場職場での作業が多く、夏場は重いものを運び、冬場は重機を運転することが多いため、下を向いたり頭を前に出した状態が続いていました。この姿勢が椎間板の圧力を高め、後頭下筋群や胸筋の短縮を引き起こしていました。
治療計画としては、まず痺れを軽減し、姿勢を改善することを目指しました。具体的には、筋肉の緊張をほぐし、筋力トレーニングを行い、姿勢指導を徹底することを計画しました。
施術内容と経過
初回の施術では、臀上部の調整や胸鎖乳突筋、斜角筋のリリースを行い、痺れを和らげるための対応をしました。頚椎の調整も行い、呼吸法を取り入れることで筋肉の緊張を緩和しました。さらに、上腕二頭筋の筋力トレーニングも指導し、弱化した筋肉の強化を図りました。
施術を続ける中で、3ヶ月ほどで日常生活における痺れが軽減し、筋力も徐々に回復していきました。半年後には、仕事中やジムでのトレーニング中の痺れも改善し、症状がほぼ消失しました。
まとめ
この症例から、頚椎ヘルニアによる痺れや筋力低下が、適切な治療とトレーニングによって大幅に改善できることがわかります。治療開始時に、改善には時間がかかることをしっかりと伝え、日常生活での動作や姿勢を聞き取り、適切な指導を行うことが重要です。
また、弱化している筋肉に対しては、トレーニングを指導し、筋力を回復させることが効果的です。さらに、寝る時の枕の高さが高すぎないかも確認し、全体的な生活習慣の見直しを行うことで、症状の改善が期待できます。
患者さん自身が指導を守り、継続してトレーニングを行うことで、長期的な改善が見込まれます。今回のケースでは、治療とトレーニングの継続により、仕事や日常生活における痺れや痛みが改善され、健康な生活を取り戻すことができました。