立ち仕事での脊柱管狭窄症:エクササイズを用いた改善症例

2024.09.04

年代/性別/職業

50代 男性 居酒屋での立ち仕事

初診時の状態

以前から痛みが出ては引いての繰り返しではあったが2〜3ヶ月前から右腰に痛みが中心的に出現。

1ヶ月前に痛みが増し、1週間前から右足に痺れが出る。

仕事は立ち仕事で長時間立つと痛みが増す。帰宅時の電車で立ってるのが辛い。

見立て/治療計画

主訴は右中殿筋、梨状筋周囲。

アライメントは猫背反り腰、腰椎下部は後弯が強い。

ヘルニアの徒手検査陰性。坐骨神経痛が考えられる。左肩/左骨盤上がり平行で右重心になり右に負担。脊柱管狭窄症と判断

腰椎右回旋+右PEL:ASによる右腰椎(4,5)椎間関節の狭窄によるもので腹圧右下腹部と右腸腰筋の活動が少ないと判断してそこに対しての施術を行う。

施術内容/経過

●治療

腰下での施術を中心に行い、右臀部に関しては中小殿筋もしっかり押圧。

右下肢は外側大腿二頭筋/下腿外側ライン揉捏、右大腰筋の腰椎1.2椎体前面をしっかり揉捏、右大腿筋膜張筋、右大殿筋エクササイズ10回、ドローイング10回にて施術を開始

活動量が少ない筋肉に対しては活性できるようにするために初診時からエクササイズを入れるようにしていく

●指導

腹横筋エクササイズと右腹直筋リセットトレーニング

間欠性跛行もあり。仕事も立位保持よりも歩き回ることが多く、30分くらい歩くと出るとうのを繰り返しだった

2ヶ月経過時には改善傾向

右大殿筋エクササイズ(立位バックキック10回)

初診時から1ヶ月は来院を詰めていただき、短期間で右臀部から右下肢後面、右下肢前面の痺れ改善

まとめ

徒手検査、初診時の問診にて病態の原曲を行い、その上で脊柱管狭窄症と判断した上で脊柱管狭窄症に対して椎体前面の押し込みと腹圧への介入が上手くいったことにより比較的早い段階で症状の緩和がはかれた。

用語解説

・脊柱管狭窄症:脊柱管が狭くなることで神経が圧迫され、痛みやしびれが生じる病気。症状は腰や脚に出ることが多く、歩行時の痛みや立ち止まって休むと楽になる間欠跛行が特徴です。加齢に伴う変化や椎間板の変性が主な原因で、治療にはリハビリテーションや薬物療法、場合によっては手術が行われます

・ドローイング:腹横筋を主に鍛える腹部のインナーマッスルエクササイズ。具体的には、お腹を引っ込めるように凹ませる動作を繰り返すことで、体幹の安定性を高め、腰痛の予防や姿勢の改善に役立つ。初心者でも取り組みやすく、リハビリやスポーツパフォーマンス向上の一環としても広く利用される。