女性に多い反り腰:反り腰に対しての適切な姿勢指導
年代/性別/職業
20代/女性/デスクワーカー
初診時の状態
仕事中の背もたれがない椅子に座っている時や立ちっぱなしで腰痛が増していたために来院
特に腰椎4.5多裂筋に痛みが集中。痛みがない場面はソファーや車に座っている時は痛みがない。
アライメントに確認や主訴の把握をしようとうつ伏せにさせた際に反り腰が強く、うつ伏せになるのも困難だった
見立て/治療計画
矢状面が猫背反り腰で、特に反り腰が顕著。
座り方を再現してもらうと、机と椅子の距離が遠く、机に向かって腰を反らすような前傾姿勢になっていた。
ソファーや車では痛みがないことから、骨盤を後傾させることが有効と予測し、後屈時に骨盤を後傾方向に持っていくと痛みが軽減することが確認できた。
治療計画:反り腰に対する筋力検査を実施。腰痛改善のために、特定の筋肉に対する起始停止とリセトレを行う。自宅でのエクササイズと座り方の指導
施術内容/経過
通常の施術に加えて大腰筋施術+弱化筋起始停止とトレーニングを実施
筋力検査で腹直筋、大臀筋、ハムストリングスの弱化が見られたため、それらの筋肉に対して施術とリセットトレーニングを実施
自宅でもエクササイズを行ってもらうよう指導しながら仕事中とそれ以外での座り方で腰を丸めるように座ることを指導
初回の施術後から痛みが軽減。弱化筋に対する施術とリセットトレーニングを継続。また自宅でもできるのものだったので自宅での持続することで次第に痛みが減少。
座り方の改善により、仕事中の腰痛も緩和していき腰痛に悩まされることが減った
まとめ
痛みのある動作や姿勢の改善だけでなく、痛みがない状態や姿勢を聞き取り、その状態に持っていくようにアプローチを行ったことにより、患者さんは腰痛の軽減を実感し、日常生活の質も向上した。
適切な治療と継続的な運動が腰痛改善に効果的であることが再確認された。
用語解説
・反り腰:腰椎が後方に曲がる状態を指す。この姿勢は腰椎と仙椎のカーブが強くなり、背骨が下向きに弯曲する。長時間の座位や姿勢の悪化、筋力の不足などが原因で発生する。反り腰は腰痛や脊柱管狭窄症の原因となることがあるので適切な姿勢や体操で予防することが重要
・リセットトレーニング:筋肉や関節のバランスを整えるための運動法。日常生活やスポーツによる偏った動きや姿勢で筋肉が上手く力の伝達がしにくくなった筋肉に対してリセットすることで、身体の歪みや緊張を解消。これにより怪我の予防やパフォーマンスの向上が期待でき、特に運動の前後に取り入れると効果的