長年の腰痛を克服：50代男性の治療体験

患者プロフィール

• 年代：50代
• 性別：男性
• 職業：デスクワーク

初診時の状態

• 主訴：長年の腰痛。左L5高位の椎間板、同高位の多裂筋に問題があり、在宅でのデスクワークが続くと立ち上がる時に痛みが出る。
• 検査結果：
  • SLRテスト、ブラガード、ラセーグ：全て陰性
  • ケンプテスト：陽性
  • 右大腰筋と右中臀筋の弱化
  • スウェイバックが強めで、右閉じ台形型。右足を上にして足を組むことが多い。

見立て/治療計画

• 分析：
  • 座位時に右大腰筋と右中臀筋の弱化により、スウェイバックと右閉じ台形のバランスが発生。
  • L5高位椎間板に屈曲と右側屈のストレスがかかり、左後方に膨隆。
  • 左脊柱起立筋には同じ歪みタイプにより伸長ストレスがかかり負担が増大。
• 計画：
  • アライメント改善のために大腰筋を強化し、右中臀筋をトレーニングで強化。
  • 椎間板に対しては矯正と細かい調整を行う。
  • 目標：身体にストレスなく生活を送り続けること。

施術内容と経過

• 施術内容：
  • 腰部の矯正：姿勢を整えるために、腰部のアライメントを改善する矯正を行いました。
  • 筋力強化トレーニング：大腰筋と中臀筋を強化するためのトレーニングを行いました。
  • 椎間板の調整：椎間板の負担を軽減するために、細かい調整を行いました。
  • 仙腸関節の調整：骨盤周りの調整を行い、全体のバランスを改善しました。
• 経過：
  • 1ヶ月目：毎日の施術により、仕事中の立ち上がり時の痛みがPS3まで改善。
  • 3ヶ月目：仕事中の身体のストレスがPS1に減少。毎日1万歩を目安にウォーキングができるようになり、セルフケアの意識が高まる。
  • 6ヶ月目以降：目標達成のために現在のメンテナンス方法がベストと判断し継続。

まとめ 

この治療体験から、長年の腰痛は単なる筋肉や骨の問題だけでなく、生活習慣や姿勢の影響も大きいことがわかりました。デスクワークが続くことで生じる姿勢の悪化や筋力の低下が、腰痛の原因となることが明らかです。治療において重要なのは、個々の主訴をしっかりと把握し、詳細な検査と見立てを基にした適切な治療計画を立てることです。

また、患者さんとの信頼関係を築き、継続的なメンテナンスとセルフケアの意識を高めることが、長期的な健康維持に繋がります。腰痛の治療には、アライメントの改善と筋力強化、そして日常生活での適切な姿勢の維持が欠かせません。このケースは、総合的なアプローチが腰痛改善に効果的。