梨状筋症候群による臀部からふくらはぎの痛みと痺れの改善:30代男性の治療体験

2024.09.04

患者プロフィール

  • 年代:30代
  • 性別:男性
  • 職業:デスクワーク

初診時の状態

左臀部から左ふくらはぎにかけて痛みと痺れがあり、デスクワークで30分座っていると痛みが出て、座っていられない状態でした。

見立てと治療計画

初診時に左梨状筋に痛みがあり、当初はヘルニアを心配していましたが、ヘルニア検査は陰性でした。そこで梨状筋症候群を疑い、詳細に検査したところ、左側の臀部筋肉に問題があることが分かりました。左閉じ台形の姿勢により、左梨状筋と左中臀筋にトリガーポイント(TP)が形成され、これが痛みの原因となっていました。

治療計画としては、まずトリガーポイントの負担を軽減し、姿勢を改善することを目指しました。さらに、筋力検査で左大殿筋の筋力低下が確認されたため、リセットトレーニングを取り入れました。

施術内容と経過

初回の施術では、背部の調整と左側の腸腰筋、小臀筋、大殿筋のリリースを行い、リセットトレーニングを実施しました。これにより、筋肉の緊張をほぐし、姿勢を改善しました。

1ヶ月目には、痛みの程度(PS)は4のままでしたが、大殿筋のリセットトレーニングを継続することで、徐々に改善が見られました。3ヶ月目には、PSが1〜2にまで下がり、デスクワーク中に痛みが出なくなりました。

まとめ

この症例から、梨状筋症候群による痛みや痺れが、適切な治療とトレーニングによって大幅に改善できることがわかります。特に、トリガーポイントによる筋肉の緊張を解消し、姿勢を改善することが重要です。また、筋力低下が原因で負担が軽減されない場合には、筋力強化が有効です。

患者さん自身が指導を守り、継続してトレーニングを行うことで、長期的な改善が期待できます。今回のケースでは、治療とトレーニングの継続により、日常生活における痛みや不快感が改善され、健康な生活を取り戻すことができました。特に、筋力強化を通じてトリガーポイントの負担を軽減し、症状の改善に繋げることができました。