料理人の肩の痛み:上腕三頭筋の疼痛
2024.09.04
年代/性別/職業
50代 男性 料理人
初診時の状態
安静時の左上腕三頭筋から前腕伸筋に痛みを訴える。料理中は痛みがないが、休息時に疼痛が発生する。
見立て/治療計画
初診時にはテニス肘のような症状と考え、トムゼンテストを行ったが陰性。
問診では、左利きで焼肉用の肉を切る作業が多いことが判明し、肩の内旋と上腕回内位が視覚的に確認された。触診で上腕二頭筋や母指球筋などの上肢の屈筋群に硬結を確認。
肩内旋と上腕回内位により大胸筋や円回内筋など上肢屈筋群への短縮が強まり、遠心性収縮が起こっていると推測する。
施術内容/経過
施術では左肩の背部下施術に加え、母指球筋と胸筋マワヒネを行った。
初回の施術後、痛みは減少したが、3日後には再び症状が戻った。
そのため、胸筋ストレッチとセルフで合谷押圧を指導。現在は施術後の症状の戻りも緩やかになり、緩和傾向にある。
まとめ
料理人の50代男性が安静時に左上腕三頭筋から前腕伸筋に痛みを訴え、初回の施術後には一時的な症状の緩和が見られた。現在は施術後の症状の戻りが緩やかになっており、引き続きアライメントの改善を行っていく予定。
用語解説
- テニス肘: 上腕骨外側上顆炎の一種で、腕の過度な使用によって起こる腱の炎症。
- 内旋: 肢体が体の中心線に向かって回転する動き。
- 回内位: 関節が内側に向かって回転する動き。