40代男性左股関節痛:施術経過と症例改善

2024.08.31

年代/性別/職業

40代/男性/デスクワーク

初診時の状態

歩行時や股関節の伸展時に左股関節に痛みを感じている

安静時に痛みは感じられなかったがうつ伏せの姿勢が取れず、横向きでないと寝れない。

仰向けでの股関節を屈曲しないと痛みがでるため足枕を使用

前屈みで股関節を屈曲させた状態で来院し、体を真っ直ぐにしようとすると痛みを生じた

見立て/治療計画

整形外科と内科での検査では異常はないと診断され当院に来院

右肩/右骨盤上がりの平行四辺形で左重心、骨盤前傾、特に左側の骨盤がより前傾している

痛みを緩和するためにアライメント改善を目的とした施術計画を立てたが効果実感が薄ければ再度整形外科のセカンドオピニオンを促す予定

施術内容/経過

1回目:横向きでの施術対応を行う。

左股関節の筋肉を緩め、仙腸関節の動きにも問題があったので調整を行う

施術後の痛みは若干残るが動作痛が軽減し、股関節の疾患になるので詰めて来院できるように指導

2回目:自宅から徒歩3分の距離を痛みで冷や汗をかきながら前屈みで手を膝をつき来院

仙腸関節の動きに問題がなかったため、左股関節の筋肉を緩める施術を行う

ゴムベルトで腰を固定すると立位も楽になったので翌日の来院を指導

3回目:若干歩行がスムーズになるが強い痛みは持続。

小臀筋の圧痛が強かったため、中臀筋の強化を行い、治療後にはスムーズに歩行が可能

4回目:前屈みにならずに歩行して来院。

前回同様の施術を継続し、左重心を改善するために中臀筋のトレーニングを行い、アライメント改善を図る。

立位後屈で左股関節の可動域が見られ、痛みも減少。

次回以降も5回目来院時にも継続されていたので引き続き改善されるように見ていく

まとめ

筋肉の緊張を緩めるにあたり、体重がかかりやすい下肢/股関節は十分なアライメント改善が必要と感じており、しっかり姿勢を見極めて適切な治療を行うことで痛みの回復に成功した

用語解説

・中臀筋:臀部の外側に位置する筋肉で歩行や走行の際に重要な役割を果たす。

主に股関節の外転(脚を横に広げる動作)や内旋(足を内側に回す動作)を行い、片足で立つ時の骨盤の安定にも関与している。

弱くなると歩行時に骨盤が不安定になり、腰や膝に負担がかかる。

・小臀筋:臀部の奥深くにある筋肉で中臀筋の下に位置する。

主に股関節の外転(脚を横に広げる動作)や内旋(足を内側に回す動作)をサポートし、歩行やランニングの際に骨盤を安定させる役割を果たす。

小臀筋が弱くなると股関節の動きが制限され、腰や膝に負担がかかることがある