の頭痛・頸部痛改善まで:30代女性の治療経過

2024.09.01

年代/性別/職業

30代 女性 マツエク業

初診時の状態

主訴: 頭痛、副主訴: 頸部痛、姿勢改善

自覚: 自宅での作業中に立ち上がろうとした際に腰痛を感じる。

他覚: 前屈時に顕著な痛み、後屈の可動域制限、側屈・回旋時に痛みなし、ケンプ陰性、SLR陰性、FNS陰性、腰椎の椎間関節を閉じる力を加えた時に抵抗感著明。

見立て/治療計画

評価: 椎間関節が床に長時間座位でいたために開く力が過剰に加わり、開き過ぎることと閉じることができなくなってしまっている。

治療計画: 3日後の来院では疼痛消失に1-2週間。

急性期においては背部下での施術を実施。

腰部および背部ではディスク方向に閉じるために行うか、またはMETを用いて閉じる方向にアプローチする。

指導: 床での座位、ソファなど腰椎後屈を矯正するアイテムの使用を制限。1ヶ月後には大腰筋のストレッチを開始。治療後は前屈時の痛みは軽減し、後屈の可動域制限も治療後に消失。

施術内容/経過

初診時には全体重が右にかかるアライメント不良がみられ、特に左肩の上がりが強く、左頸部筋や小菱形筋、僧帽筋に筋緊張硬結が顕著であった。

通常のBAS施術に加え、上半身の硬結に焦点を合わせたBASを施術する。

首に近づくにつれて肩の湾曲が強まるので、上肢のストレッチも行った。

頚椎のアライメント補正は頸椎胸椎のモーションパルペーションを意識し、確実に後方を狙っていった。楽トレも行い、4カ月目には頭痛が起こらず、頸部痛も軽減した。

まとめ

4カ月目までの経過で、頭痛は起こらず、頸部痛も軽減した。ジムでの運動も行いながら、治療に継続的に通院している。今後は再発予防のためにも治療を継続することが重要である。

用語解説

  • SLR(Straight Leg Raise): 股関節の伸展を評価する検査
  • FNS(Femoral Nerve Stretch): 大腿神経のストレッチを評価する検査
  • BAS(Back Alignment System): 背部アライメント調整システム
  • MET(Muscle Energy Technique): 筋力エネルギー法